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国際宇宙ステーション(ISS)

宇宙飛行士の骨からわかる、塩分摂り過ぎの危険性

欧州宇宙機関(ESA)

骨粗しょう症骨の3 次元抹消骨用定量的CT(3D pQCT)画像(出典:Scanco Medical AG)

骨粗鬆症骨の3次元抹消骨用定量的CT(3D pQCT)画像(出典:Scanco Medical AG)

骨粗しょう症は、何百万人もの人々の生活の質を低下させ、ヨーロッパでは毎年250 億ユーロの経費がかかる難病です。骨粗しょう症は主として高齢者に発症するため、先進諸国での平 均寿命の上昇が骨粗しょう症による問題の増加につながっています。

幸いなことに、宇宙で行われた研究がこの状況を変えるかもしれません。 国際宇宙ステーションに滞在すると、微小重力のため骨粗しょう症が加速されますが、宇宙飛行士の場合は適切に 管理されているので、地上に戻ってから失われた骨量を取り戻すことができます。

SOLO 実験では、宇宙飛行士における塩分の蓄積とその骨代謝への影響の研究を行っており、地上の骨粗しょう症のような症状の本質を洞察する助けになり得ます。(出典:Istockphoto/S.Kaulitzki)

SOLO 実験では、宇宙飛行士における塩分の蓄積とその骨代謝への影響の研究を行っており、地上の骨粗しょう症のような症状の本質を洞察する助けになり得ます。(出典:Istockphoto/S.Kaulitzki)

長期宇宙飛行中に起こることを研究すれば、骨粗しょう症の過程(カルシウムの損失と骨の構造変化)についての知識が得られ、それと戦う手段の開発に役立ちます。

1990 年代以降、宇宙での長期滞在中、適切な水分を保たないと、体内にナトリウムが蓄積することが知られていました。しかし、それまでの知識ではそんなことはあり得ないと考えられていたため、「宇宙でのナトリウムの蓄積」は重要な研究課題になりました。

地上でのシミュレーションと宇宙における塩分の摂取について一連の調査研究が行われ、ナトリウムは(おそらく皮膚内に)ただ蓄積されるだけでなく、人体の酸バランスと骨代謝にも影響があることがわかりました。つまり、塩分の摂取が増えると体内の酸が増加し、骨量減少が加速される可能性があります。

SOLO 実験に欠かせない要素である体質量測定(※)を国際宇宙ステーションで行うESA フランク・デヴィン宇宙飛行士(出典:ESA)

SOLO 実験に欠かせない要素である体質量測定(※)を国際宇宙ステーションで行うESA フランク・デヴィン宇宙飛行士(出典:ESA)
※ 宇宙では「重さ」は測れないため、加速度を使って「質量」を測ります。
(参考:古川飛行士による宇宙での体重測定方法の紹介


2011 年12 月、国際宇宙ステーション上で食物を持つESA のアンドレ・カイパース宇宙飛行士(左)とロシアのオレッグ・コノネンコ宇宙飛行士(右)SOLO 実験において宇宙飛行士は、ナトリウムの体への生理学的影響を調べるため、ふたつの異なる食事体系を取りました。(出典:ESA)

2011 年12 月、国際宇宙ステーション上で食物を持つESA のアンドレ・カイパース宇宙飛行士(左)とロシアのオレッグ・コノネンコ宇宙飛行士(右)
SOLO 実験において宇宙飛行士は、ナトリウムの体への生理学的影響を調べるため、ふたつの異なる食事体系を取りました。(出典:ESA)

ESA の最近の微小重力におけるナトリウム負荷研究(SOdium LOad in microgravity: SOLO)は、この問題に焦点を当てました。

ESA のフランク・デビュナーやパオロ・ネスポリを含めた9 人の宇宙飛行士が 2010 年と2011 年の長期滞在中に低塩分あるいは高塩分の食生活を行いました。その実験結果によっては、ナトリウムの摂取を減らすか、あるいは簡単なアルカリ化物質(重炭酸塩など)を使って酸の平衡失調に対抗することで、さらなる悪影響を防げることがわかるかもしれません。

この宇宙研究は、骨粗しょう症にかかりやすい地上のすべての人々に直接的な恩恵をもたらすものです。

問合せ:
ぺトラ・フリングス・モイテン (Petra Frings-Meuthen)
ドイツ航空宇宙センター(German Aerospace Center) (DLR)
航空宇宙医学研究所(Institute of Aerospace Medicine)
宇宙生理学部
Linder Hohe
D-51147 Cologne, Germany
Tel:+49 2203 601-3034
Fax:+49 2203 61159
Email: petra.frings-meuthen@dlr.de
Web: http://www.dlr.de




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