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国際宇宙ステーション(ISS)

水問題:化学の力で解決

カミール・アレイン
ISSプログラム・サイエンス・オフィス
NASAジョンソン宇宙センター(JSC)

安全で清潔な飲み水が手に入らないなんて想像できますか? それが世界中の何億人もの人びとの窮状なのです。8 人に1 人が、人間が生きていくために基本となるこの資源を手に入れることができません。

地球上で最も豊富な物質である水(H2O)は、生命体には必須です。水は地球の表面の70 %を占めており、人体の約70 % が水で作られています。人の健康と福祉には清潔な水は欠かせません。

地球上の辺鄙な地域の人々の生活を心配している人々と同じように、国際宇宙ステーションシステムを設計した宇宙工学者は、差し迫った必要性を感じています。つまり、この不可欠な資源を容易に手に入れる方法を開発するべく、創造的で革新的であらねばならないということです。2011 年地球規模水実験(Global Water Experiment)の目標は、学生に世界中の水に関する化学について教え、様々な異なる環境下にある人びとが清潔で安全な飲み水を作るのに如何に色々な方法を使っているかという認識を高めることです。

15 歳のパシフィカ高校の生徒リタ・ノービルが、インターネット番組でNASA デジタル教育ネットワークの委員に話しかけています。(撮影:アンソニー・プラセンシア)

国連教育科学文化機関(UNESCO)は、国際純正・応用化学連合(IUPAC)と提携して、 2011 年を世界化学年に指定しました。年間活動の一部として、世界中の学生は地域の水を採取し て、地球の酸性度レベルや、水の塩分含有率、殺菌・塩分除去の方法などの各種水処理について 学ぶ実験を行います。その結果は、対話方式の地球規模水情報地図の作成に使われます。

米国化学会は、「水問題:化学の力で解決(Water: A Chemical Solution)」を後援し、米国 の生徒達に、人びとが直面する水の諸問題を学ばせるだけでなく、若い人たちに化学に対する興味を促して熱意を抱かせたり、化学の創造的な未来に向けて国際協力を推進したりする機会を提供しています。


国際宇宙ステーションで使われている水再生装置(出典: NASA/Dimitri Gerondidakis)

この経験を通して、学生は国際宇宙ステーションの水資源がどのように管理されているかを学び、国際宇宙ステーションの環境制御・生命維持システム(ECLSS)の背景にある基本技術について学びます。このシステムは、凝縮水、搭乗員の尿とその洗浄水を最大23.2 ポンドまで処理して、純粋な蒸留水を生成します。この蒸留水は、搭乗員や船内から集めた他の廃水と合わせて、最後は搭乗員用の飲料水を作る水処理装置で処理されます。

国際宇宙ステーションの水処理装置には、濾過処理に使われるヨウ素化樹脂が入っています。家庭で飲む水に塩素が加えられているのと同じように、微生物の成長を抑えるためにヨウ素が水に加えられます。塩素の代わりにヨウ素が使われるのは、軌道上に運ぶのがはるかに容易で、腐食性も低いからです。このヨウ素化樹脂は、世界中の多くの国で災害時や人道支援区域で使用するために市販の水濾過法として開発されました。

宇宙の過酷な環境での有人宇宙探査のために必要な補給量を減らすには、水の再利用が非常に重要です。結果として、地球規模水実験(Global Water Experiment)に参加する世界中の学生 は、身の回りの自然界や人が生きていくために必要な最も基本的な資源について真剣に考え学び ながら、国際宇宙ステーションのシステム設計の知見により恩恵を受けることになるでしょう。


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