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国際宇宙ステーション(ISS)

HREP-HICO による地球沿岸の比類なき画像

アラン・ジョシ
ISSプログラム・サイエンス・オフィス
NASAジョンソン宇宙センター(JSC)

国際宇宙ステーションのように絶好の見晴らし位置で地球を回るのは、ただすばらしい眺めを楽しむだけのものではありません。地球低軌道を周回する間、国際宇宙ステーションの HREP-HICO(HICO and RAIDS Experiment Payload Hyperspectral Imager for the Coastal Ocean)が沿岸地域を観察する、新しく貴重な手段を研究者に提供しています。

「きぼう」の船外実験プラットフォームに取り付けられた画像分光計を使用して、研究者は地球に関するデータを収集しています。これらは、世界中の沿岸の自然環境やその他の地域をよりよく理解するために役立ちます。

なぜ沿岸地域の環境を知ることが重要なのでしょうか。沿岸水域は、地域と世界の経済発展と自然環境維持を結ぶ重要なリンクです。沿岸地域には、世界の主要都市の多く(工業地帯、港湾、リクリエーション施設)を支え、漁業を支え、海岸線を守る重要な生態系も含まれています。

上の画像集は、HICO で2010 年12 月に取得された、解説付き最良画像を収集したもの。(出典: NASA)

HREP-HICO は、沿岸地域の環境特性評価および陸域の地球物理学的な特徴を捉えた地図作成 に最適化な、可視から近赤外波長の分光計です。HREP-HICO の主任研究員であるワシントンDC にある海軍研究所( Naval Research Laboratory)のマイク・コーソン博士は、「沿岸環境特性 評価には、沿岸の深浅測量、水の透明度、有機・無機の溶解物質や海底の特性の地図作成が含ま れる。」と解説します。

アラバマ州ハンツビルのマーシャル宇宙飛行センターにあるペイロード運用統合センター (Payload Operations and Integration Center: POIC)が、HREP-HICO の運用を管理しています。国際宇宙ステーションの船外ロボットを使った最初の設置作業と、最後の撤去を除いて、 HREP-HICO からのデータの収集に搭乗員の介在は不要です。

しかし、海洋の画像を撮るのは、見た目よりも難しい作業です。沿岸海域を撮るように設計された最初の宇宙機搭載用画像分光計として、HREP-HICO は世界中の広範囲にわたる海岸線、海洋の複雑な構成、変動する気象条件、太陽の位置を把握する必要があります。このような課題への対処をおろそかにすると、水域と海底の視野が不明瞭になり、低品質で判別不能な画像となります。

HREP-HICO は、可視と近赤外波長を含む波長の範囲の反射光を記録します。このスペクトル情報は、撮影シーン内の各ピクセルごとに識別され定量化されます。こうすることで大気効果と海面反射を後で補正することができます。

また、HREP-HICOは、海事ハイパースペクトル画像分析( Maritime Hyperspectral Imaging : MHSI) 技術の性能を検証することによって、その技術が有用であることを示しました。この技術は、画像処理性能要求と研究者が沿岸域用に調整した情報処理方式を提供します。コーソン博士は「沿岸環境の複雑な性質があるため、MHSI の情報処理では、画像取得場所に適した生物学的または物理学的情報を利用することがよくあります」と説明しています。

このミッションには、2 つの目標があります。第一の目標は、宇宙からのハイパースペクトル画像分析を使用して、沿岸海域環境特性の地図を作成できると示すことです。第2 の目標は、宇宙機器を作る経費を削減し、スケジュールを短縮する手法を示すことです。設計を工夫し、できる限り市販品の機器を使って、技術者たちは従来の宇宙機器の何分の一かの経費で効率的にHREP-HICO を設計しました。

HREP-HICO による研究の結果は、深浅測量、海底形状、水の透明度、その他の水の光学特性 に関する情報を提供することで、米国海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration : NOAA) などの海事担当機関に利益をもたらします。この技術はまた、土地被覆、植生の種類、植生のストレスと健康、穀物生産を監視することによって、農業を目的とする陸地の研究にも寄与します。また、研究者はHREP-HICO を使用して、自然災害や2010 年のメキシコ湾の石油流出などの人為災害の環境への影響を調べることにも使えます。

HREP-HICO は、2009 年9 月10 日に国際宇宙ステーションに打ち上げられ、「きぼう」の船外実験プラットフォームに取り付けられました。これは、船外実験プラットフォームに設置された最初の米国の実験装置です。

HREP-HICO は、2009 年9 月25 日に最初の画像を収集しました。コーソン博士によれば、「HICO はこれまでに世界中の沿岸環境のハイパースペクトル画像を約4,000 枚撮影しました。この先導的なミッションを継続して、数多くの政府・大学の研究者の皆さんに画像データを提供する予定です」とのことです。


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