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「きぼう」での実験

インクリメント61/62期間

2019年10月4日~2020年4月1日

インクリメント61/62キーメッセージ

長期滞在技術実証の拡大
~有人宇宙探査に貢献する技術実証の推進と事業自立化へ向けた利用事業拡大の準備~

インクリメントマネージャ紹介

インクリメントは国際宇宙ステーション(ISS)の運用期間の単位です。担当するインクリメント期間の利用計画を立て、すべてのミッションを成功に導くためのコーディネータがインクリメントマネージャです。

井上夏彦 インクリメント61/62マネージャ

インクリメント61/62のインクリメントマネージャを担当する井上夏彦です。

私が宇宙開発の世界に飛び込んだのは、最初の宇宙ステーションの組立フライト打上と同じ1998年。日本では星出宇宙飛行士らが選ばれることとなった宇宙飛行士選抜試験が行われており、この選抜試験における精神心理的評価の支援が私の最初のミッションでした。未知の国際宇宙ステーション(ISS)に向け、みな半ば手探りで道を切り拓いていました。

それから約20年、日本の宇宙実験棟「きぼう」が完成して10年、日本人宇宙飛行士はISSで船長(コマンダー)を任せられるまでになりました。「きぼう」での活動の軸足も、技術開発は有人宇宙滞在に向けたものから将来の国際宇宙探査に向けた技術実証へと、「きぼう」利用は宇宙環境を利用した科学実験から民間企業等による事業化へと、それぞれ新しいステージに移行しています。

このような日本の宇宙技術・宇宙環境利用の発展状況を踏まえ、インクリメント61/62では「長期滞在技術実証の拡大~有人宇宙探査に貢献する技術実証の推進と事業自立化へ向けた利用事業拡大の準備~」をキーメッセージとして掲げました。このキーメッセージの実現に向けた代表的な新規ミッションとして以下を予定しています。

  • 現行のISSシステムより高効率かつ消耗品不要な「水再生システム技術実証(JWRS)」
  • SONY社のレーザー光技術を用いて長距離空間光通信技術実証を行う、「小型衛星光通信システム(SOLISS)」
  • 月面ローバ設計や天体成長過程に対する理解への貢献を目指す、「惑星表面の柔軟地盤の重力依存性調査(Hourglass)」
  • 精密な月・火星模擬重力環境実験を可能とする新型インキュベータ「細胞培養装置追加実験エリア(CBEF-L)」
  • 上記搭載の大型遠心機を用いてマウスの1/6G飼育を行う「第5回小動物飼育ミッション(MHU-5)」

これらに加え、既に実績を積み重ねている、「超小型衛星放出」や「高品質タンパク質結晶生成」も予定しており、探査と地上の産業への貢献とを両睨みで見すえたテーマで盛りだくさんです。

これまでのインクリメントマネージャからのたすきをしっかりと受取り、本インクリメントで「きぼう」の持つ社会的価値を高めつつ、将来の国際宇宙探査に向けた貢献の礎を築いて次に引き継いでいけるように活動してまいります。

利用ミッション(予定)

長期滞在・探査ミッション技術獲得

新薬設計支援プラットフォーム

  • 高品質タンパク質結晶生成実験
    • 高品質タンパク質結晶生成実験(ロシア打上げ)第3期第5回【JAXA PCG#17】
    • 高品質タンパク質結晶生成実験(中温、米国打上げ)第4回【JAXA MT PCG#4】
    • 高品質タンパク質結晶生成実験(4℃、米国打上げ)第6回【JAXA LT PCG#6】

加齢研究支援プラットフォーム

  • 第5回小動物飼育ミッション【MHU-5】

超小型衛星放出プラットフォーム

船外ポート利用プラットフォーム

新プラットフォーム形成(無容器処理技術を利用した材料研究への貢献)

新プラットフォーム形成(新素材の宇宙実証による信頼性向上への貢献)

宇宙医学

科学研究促進(生命科学)

科学研究促進

国際協力・STEM教育

その他

  • お酒まろやかミッション【Spirits Maturation】

※実施予定の利用ミッションは、「きぼう利用戦略」の具体的取り組みの分類に基づいたマッピング(図1)を基に優先順位を定めています。

図1 インクリメント61/62利用ミッションの「きぼう利用戦略の具体的取り組み」マッピング

 
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