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「きぼう」での実験

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「きぼう」で作成したタンパク質結晶が、帰還便を急きょ変更して戻ってきました! 行きはロシア、帰りは米国便。フライトスケジュールの変更にも柔軟かつ迅速に対応できるISSならではの実現です。

最終更新日:2016年5月24日

ロシアのプログレス補給船(63P)(4月1日打上げ)で「きぼう」日本実験棟に運んだタンパク質実験サンプルが軌道上での宇宙実験を終えて、ドラゴン補給船運用8号機(SpX-8)で5月12日に帰還しました。今回のタンパク実験は、行きがロシア、帰りが米国の宇宙船での運搬となり、10回目となるタンパク実験の中では初めて往復の手段が異なるものとなりました。

タンパク質実験サンプルは5月20日に日本に到着し、現在、結晶状況の確認作業が始まっています。


今回の変更は、帰還の手段として計画していたソユーズ宇宙船(45S)の帰還が後ろ倒し(6月5日から18日に延伸)されたことに始まります。タンパク質結晶生成には、適度な軌道上での結晶生成期間の条件があり、45Sの帰還延期は結晶の品質に影響をもたらすものでした。

ゴールデンウィーク前の4月28日に45S帰還日変更が確定したことを受け、タンパク実験チーム、「きぼう」インクリメントマネジャー、ヒューストン駐在員事務所スタッフらが迅速に動き、5月6日には帰還便変更に関する技術的な目途をつけ、国レベルの宇宙機関同士の国際交渉を進め、1週間程度でSpX-8号機での帰還を実現させました。


「時間が無い!!」

27年度に新設したJAXA「きぼう」インクリマネージャーが、これまでに各所から届いた情報をまとめ、SpX8号機への搭載変更検討を発案し、関係者に検討指示を出した結果、いろんな課題がある中、わずか1週間という時間で帰還便変更にGO判断をマネジメントとして出すことができました。

判断にあたっては、温度条件等の確認が必要な中、タンパクチームが休日・深夜も情報提供や予備試験を行い、技術的な課題の目途をつけたこと、GWで皆が不在というタイミングの中、インクリメントマネジャーは計画変更にかかる様々な手続きの迅速化や簡素化等柔軟に対応し、NASAが動ける下地を迅速に作りました。

そして、日米の強い協力関係の構築があったからこそ、この「時間の無い」状況を打開し、達成困難な帰還直前の計画変更を達成することができました。

スタッフのリアルな実録(奮闘記)はこちらをご覧ください。

タンパク質結晶は、米国カリフォルニア沖にSpX-8号機の着水後、直ちにヒューストンにあるNASAジョンソン宇宙センター(NASA/JSC)にて、NASAからJAXAに引き渡されました。


写真 写真

インキュベータからフライト品取出し(出典:JAXA)

フライト品の開梱(内容確認)(出典:JAXA)

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日本向けに箱詰めされたタンパクサンプルと米国NASA/JSCの冷蔵冷凍輸送担当(出典:JAXA)

 

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今回の米国便回収、フライト品引き渡しをサポートしてくれた関係者 (NASA/JSCとJAXAヒューストン駐事スタッフ、タンパク実験担当者)(出典:JAXA)


今回の帰還便変更、米国での引き渡しに尽力してくれたNASA関係者に対して、JAXAより感謝状をお送りしました。

NASA/JSC
Increment 47/48 Deputy Manager
Ms. Jaime M. Marshik のメッセージ

写真

Ms.Jaime Marshikは、写真の左の女性(出典:JAXA)

After realizing the potential impact to the science of the JAXA investigation PCG-10, NASA and JAXA teams worked together to ensure the science was preserved. Many teams took part in the coordination and logistics efforts from both the ground and onboard perspectives, making this highly choreographed and time critical endeavor such a success. The NASA teams were pleased to work with JAXA to find a good solution that met the needs of the science and look forward to hearing great success of the experiment in the future.
 
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