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PADLES: ライフサイエンス宇宙実験のための受動積算型宇宙放射線計測技術

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ライフサイエンス宇宙実験のための受動積算型宇宙放射線計測技術 PADLES(Passive Dosimeter for Lifescience Experiments in Space)

 
ライフサイエンス宇宙実験における宇宙放射線環境
  高度400km ISS軌道上、スペースシャトルにおける宇宙放射線環境
  ライフサイエンス宇宙実験における宇宙放射線の影響
  過去の宇宙放射線影響実験とその結果の例
 
ライフサイエンス宇宙実験において重要な、生物試料の宇宙放射線計測、データの解析・提供をJAXAが行います。
  ライフサイエンス宇宙実験での放射線測定フロー
  PADLESドシメーターパッケージの特徴
  解析プロセス
 
宇宙放射線測定データ報告例
  STS-95ライフサイエンス実験
  提供データ報告例
 
搭載への工夫と過去の搭載測定実績
  搭載への工夫
  JAXAのドシメーターパッケージ搭載測定実験の例
 
微小重力・ライフサイエンスなどの宇宙実験を目指す方のために
 

ISS宇宙放射線環境計測データベース

PADLESドシメーターパッケージの特徴

PADLESシステムは、生物試料の被ばく線量等の放射線計測データを研究者に広く提供しライフサイエンス宇宙実験を支援することを目的として開発をされています。「きぼう」内で生物試料が被ばくする宇宙放射線を精度良く計測するため、熱蛍光線量計(TLD)と固体飛跡検出器(CR_39プラスチック)を組み合わせる方法を採用しています。TLDでは10keV/μm 以下の線エネルギー付与(LET)領域の吸収線量を測定できます。CR_39プラスチックは2keV/μm以上(実用的には10keV/μm以上)の重イオンの飛跡を検出できるので、線質係数や生物学的効果比がLETの関数として変化する領域で1次及び2次宇宙線のLET分布を直接飛跡の観測から得ることができます。この2種類の検出器から得られるデータを相補的に組み合わせることによって、全LET領域の吸収線量、線量当量並びに平均の線質係数を評価することが可能となります。

  • 電源不要でメンテナンスなどのクルータイムも必要ありません。
  • コンパクトなので生物試料のごく近傍に設置可能です。(TLD7本とCR-39シート4枚を組み込んだ基本パッケージの最小外形寸法:2.5cm×2.5cm×0.4cm)
  • 生物試料にあわせて、パッケージ面積が変えられます。CR-39シート面積>約2.5cm角
  • 使用可能温度範囲が−80℃〜+37℃と広いのでフリーザーや培養装置内にも設置できます


ISS生物試料対応型ドシメータ・パッケージ仕様

  素子 測定機能 対象線種 LET範囲
(keV/μm)

TLD MSO-S 吸収線量*1 光子、荷電粒子 0.2〜10

CR-39 HARZLAS(TD-1/TNF-1) 粒子フルエンスの
LET分布
荷電粒子 2〜1000
BARYOTRK/HARZLAS(TD1) 粒子トラッキング 高Z高E
荷電粒子
40以上*3

TLD MSO-S 吸収線量*1 光子、荷電粒子 0.2〜1000
CR-39 HARZLAS(TD-1/TNF-1) 線量当量*1 光子、荷電粒子
実効線質係数*2 光子、荷電粒子

温度範囲 -80〜40℃
雰囲気 1気圧、空気中
外形 25mmW×25mmL×4mmt
(CR-39の最小面積、20mmW×15mmL×0.45mmt)
搭載期間 標準3ヶ月 (最短1週間〜最長1年)

*1生物試料搭載期間中の積分値。
*2生物試料搭載期間中の平均値。
*3相対論的エネルギー領域でSi原子核以上のZを持った荷電粒子に相当する。


  1. H. Tawara, S. Kamigaichi, M. Masukawa, A. Nagamatsu, T. Nakano, H. Kumagai, M. Masaki, E.Kurano, H. Yasuda, N. Yasuda, : Development of techniques for space-radiation dosimetry using passive detectors, Ionizing Radiation, Vol.27, No.4, 29-41(2001) (in Japanese).
  2. H. Tawara, M. Masukawa, A. Nagamatsu, : Space-radiation disimetry using CR-39 and TLD integrationg dosimeters, , Ionizing Radiation, Vol.28, No.2, 181-194 (2002) (in Japanese).
  3. H. Tawara, T. Doke , T. Hayashia, J. Kikuchi , A. Kyan, S. Nagaoka, T. Nakano, S. Takahashi, K. Terasawa, and E. Yoshihira : LET distributions from CR-39 plates on Space Shuttle missions STS-84 and STS-91 and a comparison of the results of the CR-39 plates with those of RRMD-II and RRMD-III telescopes, Radiation Measurements, 35, 119-126 (2002).
  4. T. Doke, T. Hayashi, J. Kikuchi, S. Nagaoka, T. Nakano, S. Takahashi, H. Tawara, K. Terasawa, : Dose equivalents inside the MIR Space Station Measured by the combination of CR-39 plates and TLDs and their comparison with those on Space Shuttle STS-79, -84 and -91 missions, Radiation Measurements, 35, 505-510 (2002).

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