このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
 
JAXAトップページへ
 JAXAトップページへ宇宙ステーション・きぼう広報・情報センターサイトマップ
 

国際宇宙ステーションと日本の実験モジュール「きぼう」

国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #05-34

<< #05-33 | #05-35 >>
homeindexback

第11次長期滞在クルー
2005年7月1日(金) 午後3時00分(米国中部夏時間)
2005年7月2日(土) 午前5時00分(日本時間)

第11次長期滞在クルーは2週間後にスペースシャトル「ディスカバリー号」が打ち上げられることを知らされました。

NASAは、スペースシャトルの飛行再開ミッションで国際宇宙ステーションへ向かうディスカバリー号の打上げ日を7月13日に設定しました。コマンダーのアイリーン・コリンズ宇宙飛行士とクルーを乗せたディスカバリー号は米国中部夏時間7月13日午後2時51分に打ち上げられる予定です。2003年2月に起きたコロンビア号事故以来、初のスペースシャトルの飛行となります。

第11次長期滞在クルーのコマンダーであるセルゲイ・クリカレフとフライト・エンジニアのジョンフィリップスは、2002年12月のスペースシャトル「エンデバー号」以来、初めてとなるドッキングに向けて準備をしました。

ドッキングに向けた準備として、フィリップスはスペースシャトルとISSの位置を調整するために使うカメラの設置を行いました。6月24日の取り付け作業の際には、サーキットブレーカ(電力遮断機)が落ちてしまいました。技術者は、電力を供給する装置に問題があると判断し、6月28日にフィリップスが電力を供給する装置を交換したところ、問題なくカメラを取り付けることができました。

クリカレフとフィリップスは、ディスカバリー号の到着に備え、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)の窓から写真を撮る訓練をしました。クルーは、ディスカバリー号が接近した際に、オービタの耐熱タイルを高性能レンズを装着したふたつのデジタルカメラで撮影します。撮影された写真は、すぐにミッション・コントロールに送られ、技術者によって耐熱タイルの状態が評価されます。

また、クルーはディスカバリー号の到着に備え、「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)を動かしました。カナダアーム2の動作確認に加え、クルーの訓練も兼ねました。6月29日にカナダアーム2はデスティニー(米国実験棟)からモービル・ベース・システム(MBS)へ移動され、6月30日に元の位置に戻されました。スペースシャトルミッション中に同様な作業が行われます。

「ラファエロ」(多目的補給モジュール2)の設置や、スペースシャトルのクルーが行う3回の船外活動のためにディスカバリー号が到着する時は、カナダアーム2はデスティニーに装着されています。

フィリップスは、ディスカバリー号の到着に備え、9人が滞在できるように機器を整理し、ディスカバリー号で地上に持ち帰る機器の整理もしました。

今週クリカレフは、近距離通信機器(Proximity Communications Equipment: PCE)の取り付け、試験を行いました。来年、欧州宇宙機関(ESA)の欧州補給機(Automated Transfer Vehicle: ATV)が到着したときに使用されます。

6月29日に、ISSにドッキングしているロシアのプログレス補給船(18P)を使い高度の上昇をしました。プログレス補給船(18P)のエンジンは、5分18秒燃焼され、ISSの高度は、近地点高度約347km、遠地点高度約356kmに上昇しました。これはドッキングの際にディスカバリー号とのランデブーに必要な高度に調整するためです。この作業は、米国中部夏時間7月6日午前9時58分にもう一度行われる予定です。これにより、7月13日から7月31日の打上げ予定期間にランデブーの機会が増えます。

プログレス補給船(18P)は、ISS内に酸素を供給しました。現在エレクトロン(酸素発生装置)が停止しているため、6月28日と7月1日に酸素約5kgがプログレス補給船(18P)から供給されました。他の酸素供給源を合わせると、今年いっぱい酸素を供給することができます。酸素供給源や、エレクトロンの新しい液体ユニットは今年の後半にもISSへ運ばれる予定です。

フィリップスは、NASAのサイエンスオフィサーとして、6月29日に生理学的な実験を行いました。実験の間、フィリップスは動きを感知するセンサの付いたライクラのサイクリングタイツを着用しました。センサは、宇宙空間での腕や足の動きが地上とどのように違うのか研究者達が理解するために情報を集めます。集められた情報は、宇宙での長期滞在で、宇宙飛行士の骨密度や筋肉量を保つためのよい手段を見つけるきっかけになります。

また、フィリップスは実験日誌に質問事項を書き込みました。研究者達は、実験がより良くなることを望み、実験により宇宙飛行士が宇宙空間での孤独感に対して、うまく対処する方法を見つけることを望んでいます。

6月27日、フィリップスは音声案内によるコンピュータシステム(Clarissa)の訓練を初めて行いました。Clarissaと呼ばれるシステムはNASAのエイムズ研究センターで宇宙飛行士の仕事を軽減する目的で開発されました。ハンズフリーで、宇宙飛行士の声によって命令ができます。作業中に手順を読み上げたり、どの段階が完了したかなど、経過を把握する手助けをしたり、音声作動式の警報やタイマーもあります。

ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://www.nasa.gov/stationをご覧ください。

次回のISSステータスレポートは、7月8日または新規イベントがあれば発行する予定です。

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2005/iss05-34.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

最終更新日:2005年7月4日

<< #05-33 | #05-35 >>
homeindexback
JAXAトップページへサイトポリシー