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国際宇宙ステーションと日本の実験モジュール「きぼう」

国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #03-25

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第7次長期滞在クルー
2003年5月30日(金) 午後 4時00分(米国中部夏時間)
2003年5月31日(土) 午前 6時00分(日本時間)

 

第7次長期滞在クルー(コマンダーのユーリ・マレンチェンコとNASAのISSサイエンスオフィサーのエドワード・ルー)は、今週、科学実験、保守および船外活動の訓練に力を注ぎ、国際宇宙ステーション(ISS)上での5週目を終えました。

ISSの微小重力研究グローブボックス(Microgravity Science Glovebox:MSG)は、研究者がコロイド溶液中の常磁性体の集合体の構造研究(Investigating the Structure of Paramagnetic Aggregates from Colloidal Emulsions:InSpace)の作業を再開するために機器のコンピュータをリセットした後、動作を再開し、密閉管理された環境の中での手作業の実験を支援しています。InSpace実験は、ISSの第6次インクリメント期間中に開始されました。

科学者は、自動車のブレーキ液や振動制御システムのようないつも磁場にさらされているシステムのための流体の改良を目指しています。実験ではInSpaceでのデータを地震の多い地域におけるビルの振動制御システムのような新しい装置の開発に役立てることも期待されています。

今週初めには、居住モジュールである、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)の故障したバッテリが交換されました。また、3人目のクルーの助け無しに船外活動を実施する方法に関する練習を行いました。この試験の一部は、ルーの冷却下着の水の流れが正常に働かないという問題が発生したためスケジュールし直される予定です。船外活動チームは問題を検討しているところです。

第7次長期滞在クルーのISSでの6ヶ月間には船外活動は予定されていませんが、予定外の船外活動が必要になった場合に備えて、この軌道上訓練(ドライラン)が予定されていました。

本日早くに、軌道フライト・コントローラは、小さな軌道高度の上昇を計画し、実行しました。プログレス補給船のエンジンを噴射して、ISSの位置を衛星が通過する軌道から外しました。この衛星の詳細は、http://www.megsat.com/html/megsat0.htmをご覧下さい。

1m/秒の増速マヌーバ(軌道制御)が7分少々行われました。これは、3日間の追尾の結果、マヌーバの必要性が確認された後に、米国中部夏時間5月30日午前11時50分(日本時間5月31日午後1時50分)に実行されました。マヌーバの結果、ISSの平均高度は約1.8km上昇しました。ISSへの最接近は、5月30日午後3時55分(同5月31日午後5時55分)でした。このマヌーバは、1998年11月にISSの建設が開始されて以来6回目のものです。ISSプログラムでは、このようなマヌーバは毎年2回くらい必要になると見積もっていますが、実際にはその数は今までのところ、年に1回以下です。

5月29日に、クルーは「デスティニー」(米国実験棟)に集まり、ニューヨークのWABCラジオの「Rambling with Gambling」という番組、およびロサンゼルスのKNXラジオと対話をしました。

引き続き、ルーは微小重力下での飛行の特性を紙飛行機や、ライト兄弟の飛行100周年を記念して持ち込んだライトフライヤーの小型模型を用いて示しました。6月8日のISSへ向けた新たなプログレス補給船(11P)の打ち上げに向けた準備が続けられています。プログレス補給船(11P)は、ISSに6月11日にドッキングし、5,000ポンド(2,250kg)以上の食料・水と軌道上のクルーのための補給品を運ぶ予定です。

ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日時、また地上のある地点からのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.govをご覧ください。

ISSでの科学実験の模様については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://www.scipoc.msfc.nasa.govをご覧ください。

次回のISSステータスレポートは、6月6日または何かイベントが生じた際に発行する予定です。

 

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2003/iss03-25.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

 

最終更新日:2003年6月2日

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