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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート

国際宇宙ステーション・ ステータスレポート#01-08
ミッションコントロールセンター、 ヒューストン
2001年 3月 28日(水)午後 4時(米国中部標準時間)
2001年 3月 29日(木)午前 7時(日本時間)

 

国際宇宙ステーション(ISS)への滞在を10日前に命令されて新しい住民となった第2次長期滞在クルーのメンバー、コマンダーのユーリー・ウサチェフ、フライト・エンジニアのジム・ヴォスとスーザン・ヘルムズにとって、すでにISSは自分たちの家となっています。

細々とした問題点にISSのクルーやヒューストンとモスクワのフライト・コントローラのチームが対応しており、これらがISSの運用や状況に悪影響を及ぼしているわけではありませんが、技術者は軌道上の問題点追求の準備に時間をとられています。

ISSのKuバンドアンテナは、パラボラアンテナの指向方向のエラーに対処するためのソフトウエアの修正が終わってから起動することにしています。Kuバンドシステムは地上へテレビ画像や音声を伝送したり、高速でデータを伝送したりするのに使用するものです。現在通常の通信はSバンドの音声通信システムで行っています。時々必要になるテレビ画像は、ラップトップコンピュータによるデジタルビデオシステムで対応しています。実験棟デスティニー内にある人体研究(HRF:Human Research Facility)ラックで得られた実験データの伝送は、アンテナの問題が解決するまで中断されています。

デスティニーに設置されている凝縮水(エアコンで除湿する際に発生する水)を排出するシステムが故障しており、現在原因を究明中です。熱制御ループの温度を上昇させたため、現時点では凝縮水は発生していません。凝縮水を貯めておく場所が必要であれば、非常時用貯水容器(CWC)が利用できます。

クルーはメンテナンス作業や日常の雑用をこなすかたわら、装置を新たに設置したり、一部のペイロードの状態を点検するなど、忙しい日々を送っています。今週はCEVISとよばれる振動防止装置付の自転車こぎ機(Cycle Ergometer with Vibration Isolation System)を新たに設置しました。一方、トレッドミルは振動に敏感な実験に影響を及ぼさないで運動できるように、いくつもの小さな金属板で支えているのですが、この金属板が摩耗していますので技術者たちがその修理方法を検討しています。

ザーリャに結合しているプログレス補給船から89kgの酸化剤が、地上からの指令によりズヴェズダのタンクに移送されました。プログレス補給船は、カナダ製のロボットアームと、イタリア宇宙庁が製作したもう一つの補給モジュール「ラファエロ」を搭載した次のシャトルが到着する準備のため、4月の中旬にISSから分離されます。

プログレス補給船が分離するとその位置にソユーズ宇宙船を4月16~18日頃に移動させ、4月19日に打ち上げるシャトルのミッション期間中、ラファエロをISSに取り付けておく空間を確保することができます。

第2次長期滞在クルーは今週後半に、デスティニー内の二酸化炭素除去装置(CDRA)を作動させるという修理作業を行う予定です。この作業では、まず電気ケーブルが正常であることを確認し、それからポンプを前回のシャトル飛行で運ばれた予備のポンプと交換します。現在ISSには人が3人しかいないので、二酸化炭素の除去はズヴェズダの装置ヴォズドゥク(Vozdukh)で十分対応できています。

今週の金曜日米国中部標準時間午前10時(日本時間3月31日(土)午前1時)から、クルーはCBSやAssociated Presの記者たちのインタビューに臨む予定です。クルーにとってこれは初めてのインタビューとなります。NASA TVで音声のみ放送される予定です。

一方、フロリダのケネディ宇宙センターでは、次のシャトルミッションSTS-100のクルーが、4月19日に予定されている、ISSに向けての打ち上げの最終リハーサルを行っています。クルーメンバーは国際色豊かで、コマンダーのケント・ロミンジャー、パイロットのジェフ・アッシュビ、フライト・エンジニアのジョン・フィリップス、ミッションスペシャリスト(MS:搭乗運用技術者)のスコット・パラジンスキー、カナダの宇宙飛行士クリス・ハドフィールド、ヨーロッパの宇宙飛行士ウンベルト・ギドーニ、ロシアの航空宇宙庁の宇宙飛行士ユーリー・ロンチャコフから構成されています。

ISSは良好な状態にあり、高度238マイル(384km)で地球を周回しています。次のステータスレポートは4月4日に発行する予定です。

 

出典: http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2001/iss01-08.html

最終更新日:2001年 3月29日

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