このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。

<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。

サイトマップ

宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センタートップページ
  • Menu01
  • Menu02
  • Menu03
  • Menu04
  • Menu05
  • Menu06
  • Menu07

JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年10月29日


10/28

R-1 days

忙しい1日でした!

尿処理装置が故障していると書きましたが、その間尿はタンクに溜めていくしかありません。
朝、そのタンクが一杯になったという警告灯がついたので、まずはその交換作業からスタート。
元々予定にない作業だったので、少しスケジュールが押し気味に。
トレッドミルT2と筋トレマシンAREDで、最後の運動をしたあと、シェーンと2人で尿処理装置の修理に取り掛かりました。

トイレの仕切りを折りたたんで、その下のラックを開くと、そこに尿処理装置が入っています。
今回はその中のボックスの1つを交換します。
シェーンと手分けして進めていきましたが、2人だと作業がはかどるはかどる。
シェーンの飲み込みの速さに脱帽です。
私がISSに来て1週間の頃は、こんなに動けなかったなあ。
2時間のタスクを1時間半ほどで終わらせました。
明後日からアメリカ区画を1人で切り盛りしていかなければいけませんが、シェーンなら全然問題なさそうです。
さすが。
これで尿処理装置が再稼動すると良いのですが。

午後は自分が4ヶ月住んでいた個室スペースの掃除です。
掃除と言っても基本的に毎週掃除はしているので、今日の掃除は普段開けない空調設備の中の清掃です。
個室の中は換気装置で空気を循環させているので、そのためのファンやダクトがあります。
それらを開けて、中のホコリを掃除機で吸い取っていくのですが、思っていた以上に大変でした。
掃除するためには空調を停止しないといけないのですが、手順書にはその状態で個室の中で1時間以上作業するなと警告が書いてあります。
熱による対流が起こらない宇宙では、二酸化炭素が1箇所に溜まらない様に空気を強制的に循環させることが必須です。
その循環を止めるときは、要注意なんですね。
いま私が使っているスペースは、多分次はトマが使うことになるので、彼のためにも綺麗にして出て行かないと。
彼とは旅客機のパイロット同士、不思議と縁があります。

夜はアナトーリからシェーンへのコマンダー交代式、Change of Command(チェンジ・オブ・コマンド)が行われました。
アナトーリがまず第49次の総括をして、各センターにお礼を言った後、シェーンにバトンタッチ。
最後にアナトーリが例の鐘を鳴らして、セレモニー終了です。
正直、もっと長い間、この6人で一緒に仕事してみたかったな、と思います。
シェーンもセルゲイもアンドレイもとても良い人たちなのですが、お互いに深く知り合うには1週間という時間はやはり短かったように思います。
第49次も第48次に負けず劣らず充実していたのですが、6人揃っていた期間が短かったのだけは心残りですね。

そのあと、個人的にHTV6号機の引継ぎ式を行いました。
HTV6号機のリードフライトディレクタの前田真紀さんから預かってきたミッションステッカー。
HTVが接舷したらそのドッキングポートに記念に貼るために持ってきたのですが、残念ながら私のいる間に来れなくなったので、そのステッカーをシェーンに託しました。
日本の誇る補給機HTV、6号機のミッションは中でもISS用の日本製リチウムイオン電池を使ったバッテリーを運ぶという日本にとって大きなミッションになります。
12月はぜひシェーンたちを応援して下さいね!

さあ、明日はいよいよ帰還という大仕事が待っています。
みんなで話をしたりしているうちに遅い時間になってしまいましたが、明日の起床はお昼の12時過ぎなのでこれからゆっくり休もうと思います。
それではまた明日!



 
Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約