このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。

<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。

サイトマップ

宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センタートップページ
  • Menu01
  • Menu02
  • Menu03
  • Menu04
  • Menu05
  • Menu06
  • Menu07

JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年10月20日

ソコル宇宙服が入ってこの安堵


10/19

48Sソユーズ、無事に打ち上がりましたね!!!
私も仕事の合間に打ち上げの瞬間から軌道投入まで、しっかりとライブで観ることが出来ました。
7月7日の自分たちの姿とダブって仕方がなかったです。
あの時の一瞬一瞬が、蘇りました。
軌道投入後も、順調に太陽電池パネル・アンテナ展開、軌道調整噴射と、飛行を続けているそうです。
ISSとのドッキングは日本時間金曜の19時頃の予定です。

そして、私も無事にソコル宇宙服に入りました(゜∀゜)
頭が大きい私は、宇宙服に首から上を通すところでいつも人一倍苦労するのですが、地上でも苦戦していた私をよく知っているアナトーリから、

「一番心配なタクさんから行くぞ」

と指名を受け、一番手で着替えることに(・∀・;)
もちろん、ソコル宇宙服に腕を通すのはISSとのドッキング時以来です。
広いモジュールで着替えるという選択肢もあったのですが、あえて帰還当日と同じように、ソユーズの居住モジュールで着替えることにしました。
フワフワ身体が浮くので地上よりもやりづらいですが、下半身は難なく装着。
ここから宇宙服の腹部に開いた穴から上半身をヘルメットに通すところが難所です。

上半身を前に倒し、両手で宇宙服の首の付け根を上の方に引っ張りながら、頭の上を通します。
1回目のトライは全く通る気がしません。
これは仕切り直しと諦め、一旦深呼吸。
宇宙服の下半身部をめいっぱい上に引き上げて、再トライ。
今度は良いところまで行きましたが、やはり頭のてっぺんを越えるところでひっかかり。

落ち着け、自分。
180cmに到達したわけでもないんだから。

えいやっとトライした3回目は、折り曲げた上半身からさらに首を上手くすぼめて、まだ少し余裕のある感じでスコーンと入りました!

アナトーリ「これで帰れるな!www」

と、彼にしては珍しい破顔。
コマンダーとして、結構本気で心配していたのかも知れません(汗)

私「うん、帰れる!」

いや、このときは本当に嬉しかったですね。

ケイト「もう帰還日までそのまま着ていたら?」

私「・・・・・・・(゜ε゜;)」


久しぶりに「座った」ソユーズのシートはやっぱり窮屈で、フワフワ浮いてしまう身体と戦いながらシートベルトを装着しました。
本番前にこういう練習が出来るのは本当にありがたいです。
リークチェック時には宇宙服はパンパンに膨れ上がるので、しっかりとベルトを締めていないと大変です。
4点式のシートベルトと両膝のパッドを締め上げて、いざリークチェック開始。
酸素バルブを開くと宇宙服の中に酸素が流れ込み、既定の時間内に所定の圧力まで加圧されれば、十分に気密性ありと判断します。
3人とも、問題なくリークチェックをパスしました。
ついでにしっかりとパラメーター画面で、全ての値が正常値内なのを確認。
3か月半眠っていた私たちのソコル宇宙服も、ソユーズ宇宙船も、ISSにドッキングした時のままの状態でした。
これって何気にすごいことだなあと、改めてロシアの宇宙船技術の安定感に感心しました。
だって普通に家の車だったり、パソコンだったり、4ヶ月近く動かしていないで立ち上げる時って、「大丈夫かな?」って思いません?
燃料タンクやそれを加圧するガスタンク、色々なパーツを半年間宇宙で健全な状態に保てるというのはすごいですね。

今週末は日曜にシグナスのキャプチャーが予定されている為、明日が帰還前最後の休日になります。



 
Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約