このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。

<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。

サイトマップ

宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センタートップページ
  • Menu01
  • Menu02
  • Menu03
  • Menu04
  • Menu05
  • Menu06
  • Menu07

JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

2016年10月19日

Vascular研究のデータ取り

Vascular研究のデータ取り


10/18

昨日の夜23時45分に、オービタルATK社のシグナス宇宙船が無事アンタレスロケットによって打ち上げられました。

私はケイトと一緒にISSからNASA TVの中継で観ました。
ローンチウィンドウぎりぎりまで使っての打ち上げでしたが、いよいよロケットが打ち上げられて、その後シグナスが軌道に投入されたという一報を聞くと、ケイトも私も

「来るね!」

と真夜中に大興奮。
1日経った今日も順調に飛行を続けているようです。
キャプチャーは日曜の予定。

以前も書きましたが、シグナスはHTVと同じく日本の「PROX(プロックス)」と呼ばれる通信システムを使用します。
そのため、筑波のHTV管制チームがPROXの運用をサポートします。
今日早速そのリードを務める野川HTVフライトディレクターから、「日曜日よろしくお願いします!」というメールが届きました。

筑波の仲間と共に、頑張ります!╭( ・ㅂ・)و ̑̑

日本の宇宙開発は、米ロという両大国の遥か後塵を拝してきたわけですが、いまやアメリカの民間宇宙船が日本のシステムを使用してISSに向かう時代になったんですね。
すごいことだと思います。

帰還前の医学研究のデータ取りが次々に終わっていきます。
このGoogle+でも過去に紹介してきた日本のバイオロジカル・リズム研究、アメリカのCardio Ox研究、カナダのVascular Echo研究、今日はこの3つが終わりました。
超音波検査は、多分今日が最後だと思います。
当初は素人同然だった私も、随分血管を探すの上手くなりました(^^;)
地上から指示される前に、自分で検査器をぐりぐり傾きを変えたり位置を微修正して、より鮮明な画像を取れるようにしたり。
慣れってすごいですね。

Vascular Echo研究は先日超音波検査は終わったので、今日は最後のデータ取りで運動後の血流を調べるデータを取得しました。
これまでの他の医学研究では取ったことのないデータで、とても興味深かったです。
運動と言っても筋トレやトレッドミルで走るわけではなく、ゴムバンドを足に引っ掛けて、つま先を思い切り引っ張った状態で、足首の力でつま先を上げ下げするという単純な運動です。
結構力は必要ですけど。
太ももの内側にドップラーセンサーを付けて、血流を測定するのですが、1分間運動したあとの通常の血流への戻りを観察しました。
やりながら私も自分のデータが見えるのですが、運動中一気に血流が増えて、ゴムバンドを離すとそれがゆっくりと元の状態に戻っていく様は、人間の身体の神秘を感じさせます。
って、ちょっと大げさですね。
でも、良く出来てるなあとつくづく思います。

さあ、明日はいよいよセルゲイ、アンドレイ、シェーンを乗せた48Sソユーズの打ち上げです!
日本時間では、17時05分の予定です。
日本のお家芸であるタンパク質結晶生成実験の日本とロシアのサンプルが合わせて48種類載っています。
これは私と一緒に地上に還ることになっています。
皆さん、ぜひ応援よろしくお願いいたします!

あ、それと明日は久しぶりにソコル宇宙服に身を包みます。
入りますように・・・



 
Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約