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ペイロード

 STS-110ミッションで搭載するペイロード(搭載物)のうち主要なものは次のとおりです。

貨物室に搭載するもの

S0トラス
S0トラス
 国際宇宙ステーション(ISS)の完成時には、進行方向に対して直角で横の方向に、トラスと呼ばれる長さ約91mにもなる梁(はり)が取り付けられ、このトラスに太陽電池パネルなどが取り付けられます。今回の8Aフライトでは、このトラスの中心部となる「S0トラス」を取り付けます。S0トラスはアトランティス号の貨物室に収納して輸送し、デスティニー(米国実験棟)の上部の結合機構(LCA:Lab Cradle Assembly)に取り付けます。S0トラスは、トラス全体とデスティニーとの間で、流体、電力、通信用の配線を接続するための重要な要素です。ISSの完成段階には、S0トラスの両側にそれぞれ複数個のトラス(右舷の例で示すとS1、S3/4、S5、S6トラス)が接続されます。
 S0トラスは、アルミニウム合金で作られており、六角柱状で長さは約13.4m、高さ4.3m、幅4.96m、打上げ時の重量は、約12,607kg あります。

S0トラスの機構
 S0トラスには次の機構が装備されています。
  • MTS(Module-to-Truss Structure)ストラット
     MTSは、S0トラスをデスティニー上で支える支柱であり、2本脚の支柱(Bipod)が前方に2基(前方MTSストラット)、3本脚の支柱(Tripod)が後方に2基(後方MTSストラット)と、合計4基あります。打上げ時はS0トラスに畳まれた状態で固定されており、船外活動(EVA)により軌道上で展開されてデスティニーの外壁上部へ取付けられます。これら4基のMTSストラットがデスティニー上でS0トラスを支える役割を果たします。
  • SSAS(Segment-to-Segment Attachment System)
     SSASはトラス同士を結合する機構です。ISSの進行方向に向かってS0トラスの右側には、9AフライトでS1トラスが取り付けられ、同左側には11AフライトでP1トラスが取り付けられます。これらの取り付けのためにSSASが使用されます。
S0トラスに搭載される装備
 S0トラスは次のような装備を取り付けて打ち上げられます。
  • MT,MBS,SSRMS (C)CSA
    モービル・トランスポータ(Mobile Transporter:MT)
     モービル・トランスポータ(MT)は、ISSのロボットアーム(SSRMS)を乗せてトラス上を移動する台車です。実際はMTの上にモービル・リモート・サービサー・ベース・システム(MBS)を取り付け、その上にSSRMSを乗せる構造です。MBSはSTS-111(UF-2)ミッションで打ち上げられる予定です。
     MTはISSのトラスとMBS間に位置し、TUS(Trailing Umbilical System)を経由して電力供給を受けながらトラスに設置されたレール上を車輪を使って移動します。重量は828kgで、トラス上で移動する際の最大移動速度は、非常にゆっくりしており、最大でも秒速1インチ(約2.5cm/sec)の速度です。実際にはもっとゆっくり動かされます。最大速度で移動した場合、トラスの端から反対のトラスの端まで(S6トラスからP6トラスまで)行くのに50分かかります。
     MTが作業場所に到着すると、MTが動かないように固定機構(LTU: Load Transfer Unit)によりロックしてから作業を開始します。MTが停止して作業できる場所はトラス上に10カ所あります。各停止位置には受動型のUMA(Umbilical Mechanism Assembly)が設置されており、MT上の能動型のUMAをこれに結合させることにより、SSRMSに必要な電力やデータ通信の機能が供給されます。

     MTの主要な仕様は次のとおりです。
    高さ0.96m
    長さ2.7m
    2.6m
    重量883kg
    移動速度0.1~1inch/sec(約0.25~2.5cm)
    最大積載量23トン

     MTには次のようなサブシステムがあります。
    • LDU
      リニア駆動ユニット(LDU:Linear Drive Unit)
       
      ISSの天頂方向に設置されているMTの駆動システムです。



    • LTU
      ロード・トランスファー・ユニット(LTU:Load Transfer Unit)
        MTの4隅に1個づつ備えられており、SSRMS運用時にMTをトラス上のレールに固定するために使用します。


    • ローラ・サスペンション・ユニット(RSU:Roller Suspension Unit)
       
      MTがレール上を移動する際に、MTが浮き上がってしまわないように両サイドのローラでレールを押さえるようにする装置です。

    • アンビリカル機構組立(UMA:Umbilical Mechanism Assembly)
       
      MTとトラスをコネクタで電気的に接続して、MBSやSSRMSにISS本体から電力や通信のサービスを提供します。


  • GPSアンテナ
    GPS(Global Positioning System)アンテナ
      S0トラスには4基のGPS(Global Positioning System) アンテナが設置されており、これまでロシア側のセグメントから入手していたISSの軌道および姿勢データを米国側でも独自に入手できるようになります。



  • EV-CPDS
    船外荷電粒子スペクトロメータ(EV-CPDS:Extravehicular Charged Particle Detection System)
      船外荷電粒子スペクトロメータ(EV-CPDS)は、ISSを貫通する銀河放射線、捕捉放射線およびISS外壁などに衝突して生じる2次放射線などを含めて、ISS外部における放射線量を全て測定する装置です。また、船内に既に取り付けられている他の放射線測定装置と組み合わせて用いることによりISS内の1次、2次放射線レベルを把握することができます。
  • MBSU
    MBSU(Main Bus Switching Unit)
     MBSUはS0トラス上に4基取り付けられている、ISSの主電源系統の切り替えに使用する装置です。12Aフライトで太陽電池パネルが到着してから使用されます。
  • DDCU
    DDCU(DC-to-DC Converter Unit)
     直流電圧変換器で、S0トラスに取り付けて運ばれますが、12Aフライトで太陽電池パネルが到着してから使用されます。
  • TUS(Trailing Umbilical System)
     TUSは、トラス上を移動するMTにISS本体から電力を供給すると共に、通信データやビデオデータを伝送する役割を果たします。このため、S0トラス内に設置した大きなリールからケーブルを繰り出して、MTの移動に合わせてケーブルの繰り出しや巻き取りを行います。

  • レートジャイロ・アセンブリ(RGA:Rate Gyro Assembly)
    RGA (C)Honeywell社
     レートジャイロ・アセンブリ(RGA)は、1台に3基のリングレーザジャイロを組み込んだもので、2台がS0トラス上に設置されています。測定原理は、時計回りと反時計回りにレーザ光線を発射し、ドップラー効果により位相のずれを検出することで姿勢の変化を読みとり、3軸方向の姿勢変化を検出することができます。
     RGAは、GPSデータを受信できない期間やGPSデータ更新の間の姿勢決定に必要な姿勢変動情報を提供します。


  • CETAライト(CETA:Crew and Equipment Translation Aids Lights)
     CETAライトは船外活動時の外部照明として使われるもので、S0トラスに固定して2本のブームが打ち上げられます。このブームを船外活動により取り外し、ハロゲンライトを取り付けてユニティ(ノード1)とデスティニーの外壁に取り付けます。

  • PWP
    ポータブル作業プラットフォーム(PWP:Portable Work Platform)
     PWPは船外活動で使用する装置であり、持ち運び可能な足場(APFR)、工具の仮置き設備(TERA)、工具取り付け支柱(Tool Stanchion)で構成されます。



ミッドデッキに搭載するもの
 水などの補給品の他、主として次のような実験装置を搭載します。

PCG-EGN(Protein Crystal Growth Enhanced Gaseous Nitrogen)
 PCG-EGNは、タンパク質結晶成長実験装置です。
 8Aフライトではこの装置に米国の高校生が準備したタンパク質試料を含む290個の試料を搭載しており、ザーリャ(基本機能モジュール)内に保管されます。今回のPCG-EGNはISSでの4回目の実験です。


商用のバイオプロセッシング装置
(CGBA: Commercial Generic Bioprocessing Apparatus)
 商用のバイオプロセッシング装置(CGBA)は複数個の実験装置を収容し、各装置ごとに温度管理をして実験を実施することのできる装置です。この装置は微小重力環境を生命科学分野でビジネスとして利用する方法を開発することを目的としています。ISSで使用されるのは今回が2回目です。


商用のタンパク質結晶成長装置
(CPCG-H:Commercial Protein Crystal Growth-High Density experiment)
 商用のタンパク質結晶成長装置(CPCG-H)はタンパク質の結晶成長に使われる実験装置です。ISSで使用されるのは今回が2回目です。


バイオマス生成システム(BPS:Biomass Production System)
 バイオマス生成システム(BPS)は植物栽培用の装置であり、今回は装置の機能試験を兼ねて栽培実験をおこないます。


最終更新日:2002年 4月 10日

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