NASAステータスレポート

STS-98 NASAステータスレポート#27
ジョンソン宇宙センター
2001年 2月20日(火)午後 3時30分(米国中部標準時間)
2001年 2月21日(水)午前 6時30分(日本時間)

 

アトランティス号の宇宙飛行士たちは、国際宇宙ステーション(ISS)に米国の実験棟デスティニーを届け、530万kmにおよんだ飛行の任務を果たして、カリフォルニア州のエドワーズ空軍基地に帰ってきました。予定より遅れましたが、見事な着陸でした。

アトランティス号は、コマンダーのケン・コックレルが操縦桿を握り、モハビ砂漠テストセンター上空の高い雲を引き裂いて、米国中部標準時間2月20日午後2時33分(日本時間2月21日午前5時33分)に、滑走路22に着陸しました。スペースシャトルによる102回目の飛行を終わらせたこの着陸は、エドワーズ空軍基地にとっては47回目の着陸になりました。

アトランティス号は本日のケネディ宇宙センターへの着陸の機会を2回とも雲と降雨に妨げられて、カリフォルニアへと機首を向けました。

帰還時フライトディレクタのリロイ・ケインがアトランティス号を、天候上問題のない、3,000マイル(約4,800km)西のエドワーズ空軍基地に着陸させることにしました。コマンダーのコックレル、パイロットのマーク・ポランスキー、ミッションスペシャリスト(MS:搭乗運用技術者)のボブ・カービーム、マーシャ・アイビンス、トム・ジョーンズは高空の薄雲の出迎えを受けましたが、着陸への支障はなく、着陸の数分前にコックレルは手動操縦に切り替えました。

宇宙飛行士たちは着陸1時間後にシャトルから出て、今夜はエドワーズ空軍基地に宿泊し、明日水曜日の午後ヒューストンに戻る予定です。

日曜日と月曜日の帰還を強風に阻まれたあげくにコマンダーのコックッレとパイロットのポランスキー、は2月20日午後1時27分に軌道離脱噴射を実施し、地球に向かっての1時間の降下を開始しました。それから34分後、アトランティス号と宇宙飛行士たちは高度40万フィート(約120km)で大気圏上層部に到達して久しぶりに重力を体験しました。

アトランティス号は太平洋上空、南カリフォルニア沿岸、ロサンジェルスの北方を通過してエドワーズ空軍基地の滑走路へと向かいました。着陸の約4分前、速度が音速以下になる際に、アトランティス号は2回の衝撃波(sonic booms)によるごう音を轟かせて待ち受ける人々に到着を告げました。主輪が着地する際に巻き上げたわずかな埃が次第に大きな雲となり、アトランティス号は滑らかに停止しました。

一方ISS内では、第1次長期滞在クルーのコマンダーのビル・シェパード、パイロットのユーリ・ギドゼンコ、フライト・エンジニアのセルゲイ・クリカレフが、今回取り付けた実験棟デスティニーの各システムの起動作業を引き続き行うとともに、土曜日にロシアのソユーズ宇宙船をズヴェズダの後部ドッキングポートから分離して、ザーリャの地球側のドッキングポートに再度結合させる作業の準備を開始しました。

ソユーズの位置を変更するこの作業は、この土曜日、2月24日午前4時(同2月24日午後7時)過ぎに開始する予定ですが、これは来週到着する予定の無人のプログレス補給船がドッキングする、ズヴェズダのドッキングポートを空けるために実施するものです。プログレス補給船はスペースシャトルディスカバリー号によるSTS-102ミッションで3月8日に打上げられる予定の、第2次長期滞在クルーのための補給品を搭載して、来週打ち上げられる予定です。

アトランティス号の宇宙飛行士たちは水曜日の午後(同木曜日の早朝)ヒューストンに戻り、ジョンソン宇宙センター近く、エリントンフィールド(空港)のハンガー990で、午後3時30分(同2月22日午前6時30分)から始まる帰還歓迎式典に臨む予定です。

 

 

出典: http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/sts98/STS-98-27.html

最終更新日:2001年 2月 21日