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宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター
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コラム ―宇宙開発の現場から―

コラム―宇宙開発の現場から―
まさるくんのロシア出張日記~その6~
皆様、こんにちは、JAXAでタンパク質の結晶生成実験を担当しています佐藤勝と申します。宇宙実験の現場を知って頂くため、ロシアへの出張日記をコラムの形で連載しており、今回が6回目となります。
私は、現在モスクワから成田に向かう飛行機の中で、この原稿を書いています。7月24日に打上られ、10月11日に回収されたタンパク質結晶生成実験(第1回)の搭載装置を引き取りにモスクワに行ってきました。今回のソユーズ宇宙船の帰還は、ほぼ予定通りに進行し、ロシアとアメリカの宇宙飛行士とカナダの旅行者が無事に地球に戻ってきました。帰還地点のズレも殆どなかったため、帰還直後の宇宙飛行士の無事な様子をTV中継で見ることができました。
さて、今回の話題は、宇宙実験の準備作業の続きです。ISSの中で実験を行うための実験装置は、実験の要求を基に、打上から回収までの耐環境性と宇宙飛行士や他の機器などに対する安全性を考慮し設計され、最終的なフライト品が製作されます。また、出来上がった装置は要求通りに製作されているかどうか、様々な試験により検証をしなくてはなりません。実験装置の開発は、通常、
「基本設計」⇒「エンジニアリンモデル(EM)製作」⇒「認定(QT)試験」⇒「詳細設計」
⇒「フライトモデル(FM)製作」⇒「受入(AT)試験」⇒「射場作業」⇒「打上」
という流れで実験装置の製作・準備が進められます。更に大規模な装置の場合には、基本設計の前に「概念設計」や「要素試作・試験」等により、システム全体のトレードオフや新規技術の問題点の洗い出し等を行います。このため、1点物を特注で製作することになりますので、宇宙実験にコストがかかる原因の1つにもなっています。また、実験の供試体レベルの装置の場合には、上記の開発フェーズを簡略化したり、既に市販されている機器を実験装置として搭載する場合には、安全性と搭載性の確認のみでフライト品とすることができますので、このような簡便な機器を如何に取り入れて宇宙実験を組み立てるかが、コスト低減のカギになります。
「きぼう」日本実験棟が本格的に稼動を始め、今後も様々な実験が行なわれていきますが、それぞれの実験で期待される結果と、それにかかるコストを十分に精査し、「きぼう」の利用が有意義なものになるよう進めて行かなければならないと思います。
さて、次回のコラムは、宇宙で実験を行うため手順書について紹介したいと思います。
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