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宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター
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コラム ―宇宙開発の現場から―

コラム―宇宙開発の現場から―
まさるくんのロシア出張日記~その10~
皆様、こんにちは。JAXAでタンパク質の結晶生成実験を担当しています佐藤勝と申します。宇宙実験の現場を知って頂くため、ロシアへの出張日記をコラムの形で連載しており、今回が最終回となります。
次の、タンパク質の結晶生成実験(第4回)は、6月21日にプログレス補給船(43P)で打上げられる予定のため、現在は、この実験の準備を進めています。これまでの3回の実験と比べ、回収から打上までの期間が長いため、少し余裕を持って作業が進められています。
さて、昨日、スペースシャトル「ディスカバリー号」(STS-133)が無事帰還いたしました。有償利用で搭載した種子サンプルや、Microbe実験、Nanoskeleton実験などの実験サンプルが無事に地上に回収され、今後、解析等が進められる予定です。スペースシャトルのフライトは、あと2回を残すのみとなります。現在、NASAが開発を進めている宇宙船「Space-X」が完成するまでの間は、ロシアのソユーズ宇宙船が唯一の回収手段となります。ソユーズ宇宙船は、宇宙飛行士の輸送が主な任務ですので、実験関連のペイロードを搭載するスペースは非常に限られており、50kg程度しか搭載することができません。このため、実験サンプルの回収が必要なライフサイエンス実験や材料実験等では、少しでも回収リソースを確保し、様々な実験が実施できるよう、ロシアとの協力を更に進めて行く必要があると思います。
国際宇宙ステーション(ISS)の運用は、2020年まで継続することが決まり、各国ともこれまでの運用・実験の結果を総括し、今後の方針・計画について議論を進めています。JAXAでも、各分野の実験成果の評価と今後の実施計画について検討を行っており、社会に貢献できる課題や科学的に価値のある課題を重点的に設定するよう具体的な計画の設定を進めています。今後のISS計画については、「第30回宇宙ステーション利用計画ワークショップ」(4月以降開催予定)において皆様に紹介する予定でおります。このワークショップでは、“宇宙ステーションのあるくらし、これからの10年”をテーマに、NASA副長官、ISS計画参加各国のISS利用計画責任者、日本の研究者や有識者をお迎えし、「ISS参加パートナー国との協力」、「地球的・人類的な視点に立ったISSの利用価値」、及び「日本の今後の取組み」等、ISSと歩む“これからの10年”を展望していきます。皆様もご興味があれば、是非、参加頂けますようお願い致します。
今後のISSの利用については、益々社会への貢献が求められており、国民の皆から支持の得られる実験課題を設定し、成果の還元が図れるよう着実に進めて行く必要あります。また、一つの国では実施できないような課題について、国際的な協力関係を構築し進める必要があると考えます。これまでは、米国、欧州との協力が中心でしたが、宇宙での長期間にわたる運用・実験の実績があるロシアとの協力も重要となってきています。現在、これまで長期にわたって協力を進めてきた、タンパク質結晶生成実験の他に、宇宙放射線計測実験(PADLES)やメダカによる水棲生物実験(AQH)等でロシアとの協力の調整が進められています。更に、JAXAでは、ISS計画に参加する、アジア唯一の国として、アジア各国との協力による、様々なISSの利用を推進しています。タンパク質結晶生成実験では、既に、マレーシアの宇宙機関との協力によりマレーシアの研究者のサンプルを搭載し実験を行ってきました。これ以外の実験でも具体的な協力の調整が進められており、今後も共同での実験が実現されると思います。

さて、長らくお楽しみいただきました、このコラムも、今回の第10回をもちまして最終回とさせて頂くこととなりました。私のつたない文章にお付き合い頂きまして誠にありがとうございます。宇宙実験の実施には、長い準備期間と大きなコストがかかっております。今後とも皆様のご支持が得られるよう、着実な実施と大きな成果の創出に向け努力して参りますので、引き続きご支援頂けますようよろしくお願い致します。

JAXA 宇宙環境利用センター 佐藤 勝
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