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JAXAの宇宙飛行士

ようやく1週間の事前訓練が終了しました

#3

最終更新日:2012年6月11日

皆さん、私の宙亀日記を読んでいただき本当に有難うございます。ツイッター上での皆様の暖かいお言葉にも励まされて頑張っています。

写真:試験実施場所や使用する機材の最終確認中の様子

試験実施場所や使用する機材の最終確認中の様子(出典:JAXA/NASA)

こちらは、ようやく1週間の事前訓練が終了しました。事前に準備できることは、すべて実施した感じです。前回の日記でお話した、恐怖については、だいぶ和らいできました。使用する機材の緊急手順等についても事前に訓練し、少しずつ自信を持ってきたからでしょう。この1週間は、ダイビング、講義、事前の打ち合わせ等非常に忙しかったですが、充実感も大きいです。クルーの仲間と協力しながら訓練を実施していると、団結が少しずつ強くなってくるのを感じます。

写真:ミッションをサポートするダイバー達。NEEMOに参加する全ての方々の仕事は、まさにプロフェッショナル!支援を受ける我々の緊張感も高まります

ミッションをサポートするダイバー達。NEEMOに参加する全ての方々の仕事は、まさにプロフェッショナル!支援を受ける我々の緊張感も高まります(出典:JAXA/NASA)

今回のNEEMOミッションは、非常に大掛かりなミッションで、多くの方々がサポートして下さっています。それに加えて、この日記を読んでくださっている方々を含む、多くの方々がこのミッションに注目していると思うと、責任の重大さもあって、かなり緊張します。少し変かもしれませんが、私は自分が緊張している時に、幸せを感じます。なぜ、幸せを感じるかは、後ほど説明させていただきますね。

話は横道に逸れますが、私はこれまでも飛行隊を代表して飛行技術を競う大会に参加したり、航空機の試験飛行をしたりするなど、緊張する機会をたくさん与えて頂きました。

先回の日記でお話したベテランの油断の話とも関連しますが、適度の緊張は能力を最大限に発揮するために必要だと思います。例えば、私がT-38のフライトをする時に、全く緊張していなかったとしたら、それは油断しているのであり、到底最高なパフォーマンスは出せませんし、危険でもあります。皆さんも、きっと良い仕事ができている時や、学校のテストで良い結果が出ている時は、適度の緊張感を持って臨んでいるのではないでしょうか?

それでは、過度の緊張はどうでしょう。基本的にパフォーマンスは落ちますが、そんな時でも十分に訓練をしてきたことに関しては、人間は自動的に出来るようになっているようです。さきほどお話しした飛行技術の競技会に参加した際は、自分の体が自分の体でないような感覚を覚えるほど緊張しました。しかし、競技が終わってみると、訓練で何度も実施したことは、問題なく出来ていました。いかなる時でも、厳しい訓練は自分を裏切りません。リスクの伴う場所で仕事をする人たちの訓練が厳しいのは当然で、厳しい訓練をしてくれる方ほど本当は優しいのです。そんな意味でも、今回潜水技術が未熟な私を、急速に厳しく育ててくれた教官にとても感謝しています。

私は、なぜ人が緊張するのかということについて、あまり分析したことはないですが、私が緊張するのは、チームのために自分の限界に挑戦している時です。そして、この緊張を乗り越えて任務を達成した時、チームの一員としての誇りを感じると共に、自分が成長した事を実感します。これが、私が緊張した時に幸せを感じる理由です。

私の子供の頃を知っている方々は、私が如何に頼りなくて、行動も亀のように遅かったことを承知していると思います(運動も苦手でしたし、給食は、2~3時間かけて、授業中も食べていました)。しかしながら、ある時は自分から望んで、またある時は仲間から背中を押してもらいながら、継続的に緊張する機会を与え続けて頂いたお陰で、ここまで成長できたのです。そして、今も自分の限界に挑戦して、少しずつ成長する機会を与えていただいていることに、心から感謝しています。(私の活動の源は、防衛大学校に入校してからこれまでずっと、そして、これからも国民の皆様の貴重な税金なのですから...。)

写真:ダイビング直前の様子。笑いも緊張で少し引きつり気味...。実は、私は笑顔を作るのが苦手なのです。(クルーのスティーブさん撮影)

ダイビング直前の様子。笑いも緊張で少し引きつり気味...。実は、私は笑顔を作るのが苦手なのです。(クルーのスティーブさん撮影)(出典:JAXA/NASA)

いよいよ、来週からはミッション本番です。皆様の期待を裏切らないように、しっかりとチームに貢献し、有意義なミッションとなるように努力します。そして、この緊張感を乗り越えて、今の自分より少しでも成長し、皆様のお役に立てる人間になりたいと思います!

次回は、いよいよ水中からのレポートです。楽しみにしていて下さい。
(何度見直しても、内容が硬いですね。自分の性格かな?)


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