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若田 光一

宇宙航空研究開発機構 特別参与・宇宙飛行士

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プロフィール

現在の若田宇宙飛行士

​ISS第68次長期滞在ミッションを完了​し、特別参与・宇宙飛行士任務を継続中

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JAXAデジタルアーカイブス

経歴

1963年埼玉県生まれ。1996年、STS-72に日本人初のスペースシャトル・ミッションスペシャリスト(MS)として搭乗。2000年、STS-92にMSとして搭乗し、日本人として初めて国際宇宙ステーション(ISS)建設に参加。2009年、STS-119/STS-127およびISS第18次/第19次/第20次長期滞在のクルーとして日本人初のISS長期滞在を実施。2013年11月から2014年5月にかけて、ソユーズTMA-11MおよびISS第38次/第39次長期滞在のクルーとしてISSに188日間滞在し、その後半の第39次長期滞在では日本人初のISS船長として、クルーの指揮をとった。2022年10月から2023年3月にかけて、スペースX Crew-5およびISS第68次長期滞在のクルーとしてISSに155日間滞在。滞在中、船外活動を2回行い、2030年までのISS運用延長に不可欠な、新型太陽電池アレイ(ISS Roll-Out Solar Array:IROSA)を設置するための架台取り付けを実施するなど、ISSのアップグレードに貢献した。5回の宇宙飛行における宇宙滞在時間は累計で504日18時間35分となり、日本人最長記録を更新。船外活動時間は、2回の合計で14時間2分。また、ロボットアームによる宇宙機のキャプチャーを、計3回行っている(スペースフライヤーユニット、NASA OAST Flyer、スペースXドラゴンCRS-3)。2023年時点で現役宇宙飛行士として活動期間は31年を超え、世界最長。

若田宇宙飛行士
WAKATA
Koichi
1963

埼玉県大宮市(現在:さいたま市)に生まれる。

1987

九州大学工学部航空工学科卒業。1989年、同大学院工学研究科応用力学専攻修士課程修了。2004年、同大学院工学府航空宇宙工学専攻博士課程修了。博士(工学)。

1989

日本航空(株)入社。成田整備工場点検整備部、技術部システム技術室にて機体構造技術を担当。

1992.4

国際宇宙ステーション(ISS)・「きぼう」日本実験棟の組立て・運用に備え、NASDA(現JAXA)が募集した宇宙飛行士候補に選ばれる。同年8月、米国航空宇宙局(NASA)が実施する第14期宇宙飛行士訓練コース参加。

1993.8

NASAよりスペースシャトル・ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)として認定。 NASA宇宙飛行士室においてシャトルアビオニクス検証、シャトルペイロード開発、ロボティクス開発・運用支援、船外活動システム開発・運用支援、ISSシステム/「きぼう」日本実験棟開発、スペースシャトル飛行再開に向けた熱防護システム検査機器開発、ISS運用支援、ISS宇宙機運用技術開発、キャプコム、ISSペイロード開発等の業務を担当。

1996.1

STS-72ミッションに日本人初のMSとして搭乗。(日本人最年少) 1995年3月にH-IIロケットで打上げられた日本の宇宙実験観測フリーフライヤ(SFU)の回収、NASA OAST Flyer衛星の放出と回収、船外活動支援のためのロボティクス操作等を担当。

1997.8

STS-85における「きぼう」搭載ロボティクス開発のためのNASDAマニピュレータ飛行実証試験ペイロード運用を支援。

1999.3

NASDA技術試験衛星VII型(きく7号/おりひめ・ひこぼし)のロボットアーム遠隔操作実験に参加。

2000.10

STS-92ミッションにMSとして搭乗し、日本人として初めてISS建設に参加。
Z-1トラスと与圧結合アダプタPMA-3のISSへの取り付けおよび船外活動支援のためのロボティクス操作等を担当。

2000.12

NASAロボティックス教官宇宙飛行士として認定。
2008年、NASA船外活動教官宇宙飛行士として認定。
2015年、NASAキャプコム教官宇宙飛行士として認定。

2006.7

米国フロリダ州沖にある米国海洋大気圏局(NOAA)の海底研究施設「アクエリアス」における7日間に渡る第10回NASA極限環境ミッション運用(NEEMO)のコマンダー(日本人初)を担当。

2006.12

ロシアでのソユーズ宇宙船フライトエンジニア訓練修了。

2009.3

STS-119ミッションにMSとして搭乗。S6トラスのISSへの取付けおよび船外活動支援のためのロボティクス操作等を担当。

2009.3〜2009.7

日本人として初めてISS長期滞在ミッションを実施。第18/第19/第20次ISS長期滞在クルーのフライトエンジニア、JAXA科学実験担当官、STS-119およびSTS-127のMSを担当。フライトエンジニアとしてソユーズTMA-14での軌道上飛行を実施。

「きぼう」の小型衛星放出機構(J-SSOD)の取付け作業時に「きぼう」のエアロック内に入る若田宇宙飛行士
©JAXA/NASA
2009.7

「きぼう」日本実験棟の最終組立ミッション2J/A(STS-127)ミッションで「きぼう」船外実験プラットフォームを取り付け、「きぼう」を完成。約4ヶ月半の宇宙滞在を完了し帰還。

2010.3~2011.2
2010.4~2012.8

JAXA宇宙飛行士グループ長

2013.11~2014.5

第38次/第39次長期滞在クルーとしてISSに約188日間滞在。ソユーズTMA-11Mおよび第38次長期滞在のフライトエンジニアを担当し、2014年3月9日、第39次長期滞在において、日本人初となるISS船長(コマンダー)に就任。

キューポラから船外を眺める若田宇宙飛行士
©JAXA/NASA
2015.1~2015.9

NASA宇宙飛行士室におけるISS宇宙機担当リード・キャプコム(日本人初)として「こうのとり」5号機の運用をヒューストンの運用管制室で支援。

2016.4~2018.3

JAXA ISSプログラムマネージャ(宇宙飛行士がISSプログラムマネージャを担当するのは世界初)、有人宇宙技術センター長および宇宙飛行士を兼務。

2018.4~2020.3

JAXA理事(有人宇宙技術部門、宇宙探査イノベーションハブ、国際宇宙探査担当)および宇宙飛行士を兼務。

2020.4

JAXA特別参与・宇宙飛行士就任

2022.10〜2023.3

クルードラゴン宇宙船 運用5号機(Crew-5)に搭乗し、第68次長期滞在クルーとしてISSに155日滞在。宇宙滞在時間は累計で504日18時間35分となり、日本人最長記録を更新。滞在中、船外活動(2回、計14時間2分)を実施。

船外活動(EVA)を行う若田光一宇宙飛行士
©JAXA/NASA

宇宙飛行士になるまで

始まりは模型飛行機

若田宇宙飛行士は、1963年、埼玉県大宮市で生まれました。幼少期は虫取りやザリガニ釣りなどに明け暮れていましたが、小学生になるとリトルリーグのチームで野球をするようになりました。この頃、模型飛行機づくりにも熱中したことで、飛行機に興味を持ち、航空機のエンジニアになるという夢を抱くようになりました。

人類に貢献したい

その夢を叶えるため、大学と大学院で航空工学を勉強し、航空会社に就職し、航空機のエンジニアになりました。1992年4月に、宇宙開発事業団(現在は宇宙航空研究開発機構)が宇宙飛行士を募集しているのを知り、人類に貢献できる仕事である宇宙飛行士に挑戦したいとの気持ちから応募して、みごと選ばれたのです。

※特に断りのない限り、画像クレジットは©JAXA