このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。

<免責事項> リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
最新情報については、https://humans-in-space.jaxa.jp/ のページをご覧ください。

サイトマップ

宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センター宇宙ステーション・きぼう 広報・情報センタートップページ
  • Menu01
  • Menu02
  • Menu03
  • Menu04
  • Menu05
  • Menu06
  • Menu07

JAXA宇宙飛行士活動レポート

このエントリーをはてなブックマークに追加

JAXA宇宙飛行士活動レポート 2015年4月

最終更新日:2015年5月28日

JAXA宇宙飛行士の2015年4月の活動状況についてご紹介します。

油井宇宙飛行士のISS長期滞在に向けた訓練


Kubikに関する訓練を行う油井宇宙飛行士(出典:JAXA/ESA)

国際宇宙ステーション(ISS)の第44次/第45次長期滞在クルーである油井宇宙飛行士は、4月6日から10日にかけて、ドイツ ケルンにある欧州宇宙機関(ESA)の欧州宇宙飛行士センター(European Astronaut Centre: EAC)で、ESAの実験に関わる訓練を行いました。

油井宇宙飛行士は、微小重力環境において宇宙飛行士の筋力が時間の経過とともにどの様に弱っていくのかを調べるために使われるMARESと呼ばれる筋力測定装置について習熟するための訓練を行いました。また、培養室や冷蔵庫として利用するKubikと呼ばれる小型の装置のメンテナンス方法についても訓練を行いました。これらの訓練の他に、微小重力環境下にいる宇宙飛行士が地上のロボットを遠隔操作するシステムの開発を目指すHaptics-1と呼ばれる実験の一環で、ジョイスティック操作時にジョイスティックに加わる力を測定しました。地上と微小重力環境下では操作感覚が異なると考えられており、取得したデータは、ISS滞在中に取得するデータと比較され、システムの開発に役立てられます。

4月13日からは、ロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センターでソユーズ宇宙船とISSのロシアモジュールについて訓練を行いました。ソユーズ宇宙船については、ISSへのランデブ・接近・ドッキングと帰還する際の運用手順をシミュレータを使用して訓練しました。訓練の最後には、オレッグ・コノネンコ、チェル・リングリン両宇宙飛行士とともに、ソユーズ宇宙船を手動で操縦する技術の認定試験を受けました。試験は、ISSとのドッキングと帰還時の操縦技術について行われました。ロシアモジュールについても運用技術の認定試験を受け、油井宇宙飛行士らは全ての認定試験を完了しました。


写真:より大きな写真へ

ソユーズ宇宙船の手動操縦技術の認定試験に臨む油井宇宙飛行士ら(出典:JAXA/GCTC)


写真:より大きな写真へ

ソユーズ宇宙船再突入時の手動操縦技術の認定試験を受ける油井宇宙飛行士(出典:JAXA/GCTC)


写真:より大きな写真へ

ロシアモジュールの認定試験を受ける油井宇宙飛行士ら(出典:JAXA/GCTC)


なお、油井宇宙飛行士が搭乗するソユーズTMA-17M宇宙船(43S)の打上げは、プログレス補給船(59P)のISSへのドッキング断念を受け、当初予定されていた5月27日から延期されました。新しい打上げ予定日は7月下旬を目標としています。

国際宇宙ステーション第44/45次長期滞在クルー 油井亀美也宇宙飛行士搭乗のソユーズ宇宙船(43S/TMA-17M)の打上げに係るロシアの発表

大西宇宙飛行士のISS長期滞在に向けた訓練

国際宇宙ステーション(ISS)の第48次/第49次長期滞在クルーである大西宇宙飛行士は、4月上旬に一時帰国し、筑波宇宙センターで「きぼう」日本実験棟に関わる訓練を行いました。

写真:より大きな写真へ

実験装置について訓練を行う大西宇宙飛行士(出典:JAXA)


写真:より大きな写真へ

特別公開で講演を行う大西宇宙飛行士(出典:JAXA)

大西宇宙飛行士は、「きぼう」の流体実験ラックと細胞実験ラックに関する訓練を行い、それぞれのラックに搭載されている実験装置の構造や、実験装置内の試料を交換する手順などを確認しました。「きぼう」での実験に関しては、「きぼう」船内の放射線量を計測するArea PADLESや、実験が実施された重力環境を計る微小重力計測装置(MMA)についても学びました。「きぼう」ロボットアームの操作訓練では、異常発生時にロボットアームを安全な場所まで退避させる手順をシミュレータで実習しました。その他、「きぼう」を構成するシステムについて復習する訓練も行いました。

日本滞在中、大西宇宙飛行士は、4月18日に開催された筑波宇宙センター特別公開にも参加しました。大西宇宙飛行士は3回の講演を行い、来場者の方々にISS長期滞在ミッションや訓練について紹介しました。

平成27年度科学技術週間 筑波宇宙センター特別公開

4月下旬は米国に戻り、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)で訓練を行いました。


写真:より大きな写真へ

船外活動の準備手順を訓練する大西宇宙飛行士(出典:大西宇宙飛行士のGoogle+より)

船外活動に関連する訓練のひとつとして、船外活動を実施する当日の準備と船外活動後の片付けの作業手順を確認する訓練を行いました。この訓練では、船外活動時に減圧症になることを防ぐプリブリーズと呼ばれる手順の実習も行いました。船外活動時、船外活動ユニット(EMU)内の圧力は約0.3気圧に下げられます。船外活動中の低気圧環境下で減圧症にかかることを防ぐために事前に窒素を体外へ追い出すプリブリーズが船外活動前に行われています。

大西宇宙飛行士は、ISSに接近した無人の補給船を把持するロボットアーム操作や、ISSで使用されているスケジュール管理などのアプリケーションの利用方法、トイレの修理手順などについても訓練を行いました。

大西宇宙飛行士は、日々の訓練の様子をGoogle+で紹介していますので、是非こちらもご覧になってください。

Google+

若田、星出両宇宙飛行士、「こうのとり」5号機技術調整会に参加

写真:より大きな写真へ

会議に出席する若田宇宙飛行士(出典:JAXA)

若田、星出両宇宙飛行士は、4月13日から17日の5日間にわたって筑波宇宙センターで開催された宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機(HTV5)の技術調整会に参加しました。

本会議は、NASAとJAXAのフライトコントローラを中心としたメンバーによって行われ、「こうのとり」5号機の運用に向けて、運用手順やルール、ミッション中のタイムラインなどの調整が行われました。「こうのとり」のミッションの成功は、NASAとJAXAの協力関係の上に成り立っており、ミッション前の段階で緊密に調整することが鍵となっています。

会議には、NASA、JAXAそれぞれ約30名ものメンバーが参加しました。JAXAからは、「こうのとり」5号機のミッションにおいてHTVのリードフライトディレクタを務める松浦真弓フライトディレクタを筆頭に、ミッション中に中心となるメンバーが参加しました。

「こうのとり」5号機のミッション中、若田宇宙飛行士もNASAの飛行管制官の一員として「こうのとり」の運用に携わります。若田宇宙飛行士は、NASAでリードCAPCOM(ISSとの交信担当の代表)を務め、「こうのとり」5号機をISSのロボットアームで把持する運用場面などにおいて、ロボットアームを操作する軌道上のクルーを地上から支援する予定です。

星出宇宙飛行士、種子島宇宙センターで「こうのとり」に関わる試験に参加


写真:より大きな写真へ

FCITに参加する星出宇宙飛行士(出典:JAXA)

星出宇宙飛行士は、種子島宇宙センターにて、宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機のフライト・クルー・インターフェース・テスト(Flight Crew Interface Test: FCIT)に参加しました。

FCITとは、訓練や宇宙での活動経験を持つ宇宙飛行士の観点から、実際に打ち上げられる機器などが軌道上でも問題なく運用できることを確認するための試験です。

星出宇宙飛行士は、2012年に第32次/第33次長期滞在クルーとして国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する間に、「こうのとり」3号機をISSに迎え入れた経験があります。ミッション中には、ISSのロボットアーム(SSRMS)で「こうのとり」3号機を把持・放出する運用にも携わりました。

今回のFCITで星出宇宙飛行士は、「こうのとり」5号機の曝露パレットを中心に「こうのとり」外部全体のアクセス性と安全性を確認しました。「こうのとり」のミッション中に宇宙飛行士が「こうのとり」の外部にアクセスすることは通常はありませんが、例えば何らかの理由により曝露パレットが補給キャリア非与圧部に固定できなかった場合などに船外活動を実施して対処する可能性があるため、この様な確認を行っています。補給キャリア与圧部内の搭載品のうち、新たに設計されたHTV補給ラック(HTV Re-supply Rack: HRR)についても同様の確認を行いました。

野口宇宙飛行士、ASE常任理事会に出席


写真:より大きな写真へ

ASE常任理事会に出席した野口宇宙飛行士ら(出典:ASEのFacebookより)

宇宙飛行士による国際団体である宇宙探検家協会(Association of Space Explorers: ASE)の会長を務める野口宇宙飛行士は、4月20日から23日にかけて、スウェーデンのストックホルムで開かれたASE常任理事会に出席しました。

今回の常任理事会は、今年9月にストックホルムで開催予定の第28回世界宇宙飛行士会議のプログラムを調整するために行われました。

星出宇宙飛行士、宇宙開発利用部会に臨時委員として出席

星出宇宙飛行士は、4月9日に開催された第20回目となる宇宙開発利用部会に出席しました。

宇宙開発利用部会は、文部科学省における宇宙の開発及び利用に関する重要事項の調査審議を行う部会です。

平成27年度より、星出宇宙飛行士は、宇宙開発利用部会の臨時委員を務めており、今後も宇宙開発利用部会に出席します。


≫JAXA宇宙飛行士活動レポートの一覧へ戻る

 
Copyright 2007 Japan Aerospace Exploration Agency SNS運用方針 | サイトポリシー・利用規約